受験勉強には必ずといっていいほどお金の問題がついて回ります。
東進衛星予備校米子東校も当然ながら生徒の皆さんからの授業料等で運営されています。
今日は、このお金の問題について書いていきたいと思います。
多くの子供が親にお金を出してもらうことに後ろめたさや罪悪感のようなものを感じます。
私自身もそういう子供だったので気持ちがよくわかります。
反対に、多くの親は本人がやりたいならお金を出せる限りは出してやりたいという思いがあると理解しています。
ただ現実問題として、しっかりとした受験対策指導を受けようと思うと大きな金額がかかり、それを支払うことが難しい場合も多々あります。
当校でも、金額的な問題で通うことを迷われる方が大勢いらっしゃいます。
私自身も、請求する側だからウン十万の費用がかかりますと言えますが、いざ自分が払う側になったら躊躇するだろうと想像できます。
結果的に、お金がある家の子供は受験を優位に戦い、お金がない家の子供は受験で不利な戦いを強いられるという問題が発生してしまうのです。
その一方でこのような考え方もできます。
受験のルールにおいてはお金は全く関係ない。
何故なら、受験の合否を決めるのはいくらお金をかけたかではなく、どれだけ点を取ったかだからである。
という考え方です。
これも一つの真理だと言えるでしょう。
確かに、塾などに一度も通ったことのない子と、医学部専門予備校のように年間数百万円かかるところに通っている子が限られた大学入学定員を争うこととなった時、合否を決めるのは単純に点数です。
そこにいくらお金をかけたから点数が低くても合格するとか、お金をかけずに頑張ってるから合格するなんて法則は存在しません。
そんな法則があったら大問題です。
ある意味、単純な受験のルールにお金の問題が絡むことで、受験という純粋な得点レースが歪み、複雑になっているのかもしれません。
さらには、ここに我々塾業界の視点も入ってきます。
予備校や塾というのは企業でありますから、基本的には利益を追求します。
そのためには売上を伸ばす必要があり、できるだけ多くのお金をお客様に支払って欲しいと思っています。
それ自体は当然の行動であり、悪いことだとは思いません。
しかし、一部の塾予備校では「ここでお金を払わなければ合格できませんよ」などと嘘を言い、お客様の不安を煽ってお金を引き出そうする営業行為が行われています。
これは大きな問題です。
先ほども述べました通り、お金をいくら支払ったかで合格は決まりません。
あくまでも試験の点数で合否は決まるのですから、このセリフは嘘になります。
受験業界に携わり一般の高校生や保護者の方よりもその道に詳しい人間が、私利私欲のために嘘を言うような文化がまかり通っているのです。
この受験とお金の問題はサービスを提供している塾や予備校が原因となっているとも言えます。
最後に私の個人的な意見を書きます。
実際問題として、お金を支払うことで受験は有利に戦うことができます。
それは解りやすい授業であったり、スケジューリングであったり、受験情報であったりといった様々な面で予備校などのサービスが受験に有効に働くからです。
その一方で、親がどれだけお金をかけようとも、生徒本人がしっかりと主体的に勉強しなければ合格することはできません。
エンジンがかからない車にガソリンを給油し続けるようなものです。
いずれガソリンがあふれ出し大惨事につながりかねません。
したがって、親が無理やり塾や予備校に通わせたり、塾予備校が生徒を無理やり勧誘するというのは控えるべきだと思います。
子供に勉強をしてほしいと思うなら、まずはエンジンをかけることから始めなくてはなりません。
塾に行ってほしいなら、子供が塾に行きたいと自分で言い出すようにしなくてはなりません。
その手法についてはまたいつか書きたいと思います。
長々とまとまりのない文章となってしまいましたが、独り言なのであしからず。