私が100メートル走でウサイン・ボルトに勝てると言ったら皆さんはどのような反応をするでしょうか。
当然ながら、そんなわけはないと一笑に付すことでしょう。
そしてこれも当然ながら、陸上競技としての100メートル走で私がウサイン・ボルトに勝てるわけはありません。
どうやったって、天地がひっくり返ったって、勝てません。
いや、天地がひっくり返ったら100メートル走どころではないので引き分けに持ち込めるかも・・・
いやいや、よくて引き分けですので、やっぱり勝つことできません。
しかし、誰でもウサイン・ボルトに勝つことができてしまう必勝法が受験には存在します。
今日はその受験の必勝法について書いていこうと思います。
受験におけるルールとは何でしょうか。
カンニングをしてはいけない、試験時間は守らなくてはいけない、願書を期日までに提出しなければならない、などなど。
当たり前のルールが多くありますが、私は受験における本質的なルールはただ一つしかないと考えています。
それはタイムリミットがあるということです。
受験におけるタイムリミットとは試験日です。
皆さんは大学入学共通テストや、各大学の個別試験の日に、それぞれの試験を受験します。
また、各大学には合格ラインというものが存在します。
年によって変わったりもしますが、基本的に「○○大学の○○学部に合格するためには●●●点必要」といった合格ラインがあるのです。
つまり、試験日までに合格ラインを突破していれば合格、突破していなければ不合格となります。
これが、あらゆる受験に共通する本質的なルールです。
では、このルールにおける必勝法とは何でしょうか。
それはフライングです。
試験日は誰であろうと同じですが、受験勉強開始日というのは定められていません。
受験生は高3の4月1日からじゃないと受験勉強をしてはいけませんなんてルールはどこにもありません。
いつスタートしたってかまわない、とにかく試験日に合格ラインを突破していればそれでいい、それが受験のルールなのです。
冒頭で述べたウサイン・ボルトに勝つ方法というのもこのフライングです。
私のような中年男性であっても、10秒早くスタートをすればウサイン・ボルトよりも早くゴールできます。
もちろん、陸上競技でこんなことをしたって駄目です。
なんといってもルール違反ですから。2回やれば失格です。
しかし、受験においてはこのフライング戦法は合法であり、絶大な威力を発揮します。
この必勝法を最大限有効活用しているのが都会の中高一貫校です。
彼らは2年間で中学範囲を修了し、中3の時点で高校範囲の学習を始めます。
そして早ければ2年の夏には高校全範囲を終えて本格的な受験対策に入ります。
その結果、現在難関大合格者の半分以上が中高一貫校出身者という現象が起こっているのです。
彼らは中学生の時から大学受験を見据えた学習をはじめているのですから、この結果も当然と言えば当然でしょう。
年単位でフライングをしている彼らに、1年そこら受験勉強をしたって勝てるわけがありません。
彼らに対抗するためには、こちらもいち早くスタートを切らなければならないのです。
受験においてのフライングは完全な合法です!
そうそう、最後にウサイン・ボルトがフライングしてきたらどうしたらいいのかについてだけ書いておきましょう。
カメとウサギの話のウサギさんが怠けなかったらみたいなものですね。
そんときは、諦めましょう。勝てません。
陸上で勝つのは諦めて、水泳での勝負を挑みましょう。
それでも駄目ならウサイン・ボルトが知らないであろう将棋とかで勝ちましょう。
受験で言うなら、普通に学力勝負は捨てましょう。
郊外活動や、資格取得で有利に戦える戦法を考えましょう。
ああ、それともう一つだけ受験には裏技がありました。
タイムリミットを1年先延ばしにする裏技です。
失う物も多い上に、失敗することもありますし、場合によっては2年3年と延長期間が伸びる場合もありますが、確かに有効な手段です。
受験勉強を1年早く始めるか、タイムリミットを1年先延ばしにするか、どちらか好きな方法を選んでください。
以上。